11.18
謹啓 35歳を迎えた岡田さんへ
木々の葉の色が鮮やかに色付いてきました。11月18日。岡田さん、御生誕おめでとうございます。この1年はどんな年だったのでしょうか。V6としての活動が多く目立った年、私は貴方の少し過剰とも言えるV6への愛情をひしひしと感じました。
思えば20年前。私はその姿を写真でしか見たことがないけれど、貴方は本当にほっぺの真っ赤な少年でした。ふっくらとした肉付きをしていて、可愛いなぁなんて思いました。
10年前。目を見張るほどの美しい青年でした。本来は男性に使う言葉ではないのでしょうが、ボキャブラリーの乏しい私には美人しか思い付かないくらいのお顔。"可愛い少年"からこんなにも綺麗に成長するのかと驚きました。
その頃でしょうか。貴方が反抗期を迎えたのは。一般的には遅い反抗期でしたね。でも貴方からしたら、芸能界という異質な世界に馴染み始め、その過程の中で自分を探し続けた期間なのでしょう。『20歳でV6を辞めて教師になる』と言っていた貴方は20歳を過ぎ、アイドルと俳優の狭間で必死に抗ったのでしょう。そんな時期に、私は貴方を入り口にV6に興味を抱き始めました。
そして今。可愛らしい少年期から美しい青年期を経て、貴方はカッコイイ壮年期のちょうどド真ん中に居ます。
貴方が本格的に身体を鍛え始めてから約8年。年々その肉体は進化をし、「この人はどこを目指しているのだろう」と苦笑混じりに貴方を見ています。けれど「V6を辞めてしまうのではないか」、そんな不安は一切ありません。貴方の溢れ余るほどのV6への愛情を受け取っているから。「V6を辞めないでほしい」そんな願いからの思いもあるけれど、それすらも包み込むほどの愛を貴方は出してくれているから。
貴方の愛情は真っ直ぐで、少し不器用で。優しくて、温かい。
夏の24時間TVでの貴方の言葉が頭から離れません。
『僕が役を演じることで、5人の仲間と歌うことで、その仕事は誰かの心に届くでしょうか』
涙混じりに紡がれた言葉。貴方が抱えている不安。私には答えることの出来ない問。今まで見たどの問題より難解です。貴方はずっと、少なくとも芸能界に居る間はこの不安を抱えて生きていくのでしょう。答えを探しながら。その姿を私は見続けていくのでしょう。見続けることしか出来ないのでしょう。貴方の仕事を心に受け取りながら、誰かに貴方の仕事を伝えながら、ただただ見守ることしか。
数字に左右される世界で生きる貴方。それでも、少しでもその肩の荷を下ろせる場所が貴方にはあります。どれだけ凄くなっても貴方はただのオカダで。どれだけ慕われても貴方は可愛い最年少で。
他人でも友達でも家族でも仲間でもない不思議な関係であり、人生の半分以上を共に過ごした、貴方を変えてくれた人達が、どこへ居たって貴方はただの岡田准一であることを気付かせる。
全てを背負おうとする貴方を見ていると、凄いなと尊敬の念を抱きます。同時に大丈夫かなと不安にもなります。私は貴方に何も出来ないけれど、無茶だけはしないで下さい。自分を大切にして下さい。35歳おめでとう。この先の1年が貴方にとって、輝かしいものでありますように。
敬白 1人のファンより