世界の中心は彼らで回っている

勝利六人組。グループ内の年齢差およそ10。私との年齢差およそ18〜28。

私の担当遍歴


 2007年に放送された岡田さん主演の「SP」。いつも見ている番組(学校へ行こう!)での岡田さんと違う雰囲気。画面の向こうから見つめられ(睨まれ)、8歳の私は彼の眼力に心を奪われた。その頃からパソコンを操る技術を僅かながらに得た私は、過去のV6関連の番組でひたすら岡田さんを漁った。もちろん映画も母に頼み込んで2部とも鑑賞した。

 しかし翌年に発売された「LIGHT IN YOUR HEART/Swing!」の表題曲2曲で私は長野担なのかもしれないと思い始めた。元々、岡田担
だと思っていた私はことあるごとに岡田さんではなく、何故か長野さんの姿を目で追っていた。当時のMステで観た「LIGHT〜」でのソロ。「Swing!」での言い慣れていない「さあ声出しな、さあ手を上げな」。気付けばこの部分ばかり聴き入っていた。
 それからウルトラマン映画。ウルトラマンティガであるダイゴを演じる彼も出演していて、私はこれまた母に頼み込んで映画を見た。男の子ばかりの映画館に1人堂々と長野さんを大画面で堪能していた。「周りの子はダイゴがEDを歌っていることを知らないのだろう」という謎の優越感に浸っていた。


「何で私は長野担なんだろう」と考え込んだ2009年。私は「GUILTY」で三宅さんに気持ちが傾いた。それまでの彼のイメージは「可愛い」オンリーだった頃、黒スーツに身を包む三宅さんは私に衝撃を与えた。追い打ちをかけるように森田さんと歌うラップ。低めの声が大人に感じられ、当時三宅さんのことを「健ちゃん」と呼んでいた私は「健くん」に呼び方を変えた。クマグスでのスーツ+眼鏡の三宅さんに心を打たれた。

 ところが同年、暇つぶしで鑑賞していた「スピリット」PV内でツナギを着用する男臭い長野さんに目が行った。少し不安定な声で「大切なのはスピリット」と歌う長野さんの声が耳から離れなかった。「スピリット」は「GUILTY」より3ヶ月ほど前に発売されたシングル曲である。発売当初は何気なく見ていた長野さんのツナギ姿。三宅さんに傾いていた時期に何故長野さんだったのか。今でも分からない。もしかしたらPV内で三宅さん長野さんが並んでいたからかもしれない。


 転機の2011年。「Sexy,Honey,Bunny!」冒頭の「Sexy!」で坂本さんに落ちた。♪誘惑しちゃいな乱れた目で〜での坂本さんの腰つきのエロさ。『オトナな知識』を少しずつ学んでいる12歳の私には見てはいけないもののように感じた。その上その時期の坂本さんは髭を生やしたダンディーなおじ様であった。大人な坂本さんに惹かれ、自分も大人になった気分だった。セクバニの坂本さんの腰つきは今でもエロすぎて先日届いたAnniversary盤PV集鑑賞中でも「やべぇよまぁくんさん‥」と呟き姉に変な顔をされた。それからの私はしばらく坂本担になった。

 翌年の2012年8月。V6ファンとしては大事件が起きた。新曲「kEEP oN.」を引っ提げてMステに出演したV6。曲披露中に盛大に歌詞を間違えた坂本さん。(「っび〜」と見事なビブラート付きで歌い上げた)この時私は開いた口が塞がらないということを体験した。そのミスを引きずってか、「Keep On Dancing」を歌い忘れた坂本さん。しかしその時カメラに抜かれたのは長野さんだった。(初めて見た時は長野さんが歌い忘れているのかと思うくらい絶妙なタイミングでの抜きだった)坂本さんのミスを受けてか、いつもより少し違う顔。なんと言い表していいのか分からないが、若干焦っているよう
に感じた。曲披露が終わった後、座り込む坂本さんを見る困った笑顔の長野さん。
当時担当だったはずの坂本さんが目立つミスをしたというのに、私が見ていのは長野さんだった。


 それから今日まで私は長野担のV6ファンとしてV6を応援している。ここまで突発的な理由やほぼ本能に近い感覚で長野博に惹かれると長野博という男がよく分からなくなる。「長野博とは、何故私は長野担であるのか」という哲学的理由を粗探しすることになるので大人しく自分が長野担であることを受け入れようと思う。